結局、真実は分からないまま、けものフレンズの降板騒動は終わった。
結果、なんかもやもやしているせいで、ずーっとみんな答えがないのに、答えを求めてしまっている。
どのような事態を想定しても、ぴたりと納得できる状態にはならない。
どれもしっくりはこない。
たとえば、カドカワは専務が出てきて事態を収拾しようとした。これは凄く例外的な行動だし、たつき監督を降板しないほうがビジネス的にも良いのは分かっていると言っていた。
だけど、旨くいかなかった。
これで、カドカワが悪い、と言ったところで、何が悪かったのか分からない。
カドカワという組織が大きすぎるせいで、ふんわり叩けるけども、実際には尽力しているし、なんとかしようとした。専務でも駄目だったとなると、単純にカドカワが悪いと言ったところで、それが何を意味するのか、今となっては分からない。
ヤオヨロズやたつき監督が悪い、と言うのは、幾つかの点ですっきりとしない。
まずもって、けものフレンズを楽しんだ人間からすれば、たつき監督が悪い、と考えることをしたくないのがあって、だからこそ、悪いのかどうか分からないカドカワが叩かれがちになっている。
しかし、いったい、ここまで頑なにけものフレンズ2期を、ヤオヨロズが断る理由はないので、何が悪いのか不透明すぎる。
けものフレンズを手放す、という選択肢はヤオヨロズにはない筈なので、悪いと言われても、具体的に何が悪いのだろうか、情報共有なんか、すればいいだけの話になる。
福原pはなんか胡散臭い人ではあるんだけど、だからといって、単純に悪者にしたところで、何かが分かる訳ではない。
吉崎先生を悪者にする説があるが、ガイドブックでのたつき監督との対談、アニメ一挙放送を、吉崎先生も一緒に見ていた時の、吉崎先生の反応やコメント、それらの情報と、なんだかやたら嫉妬に狂う悪者みたいに言われる吉崎先生像と合致しない。
つまり、誰を悪者にしても、すっきりと納得できたりはしない。
誰かを悪者にしても仕方がない。
だから、ただ、もやもやと不明なものを抱えて生きていくしかないが、人間はそれができないから、犯人探しや、奇怪な情報だけが飛び交っていたのだろう。
たぶん真相は10年は明かされないだろう。